過剰な糖はAGE(最終糖化産物)を形成する

 加工処理された糖質や炭水化物は(特に食べ過ぎた場合)体にとって良いものではないということを多くの人が知っていることと思います。糖質の摂り過ぎによって体内に悪玉物質である「AGE」がつくられてしまうのです。AGEが体内にどんどん蓄積されると全身のあらゆるところに老化をはじめとするさまざまな害を引き起こしてしまいます。
糖質制限
 「AGE(Advanced Glycation End-Products)」は日本語で表現すると「終末糖化産物」とされていますが、なんだか余計わかりにくくなってしまいましたね。もっと簡単にいうと、タンパク質と糖が加熱されてできた物質のことをいい、強い毒性を持ち、 老化を進める原因物質とされています。AGE が血管に蓄積すると心筋梗塞や脳梗塞、骨に蓄積すると 骨粗鬆症、目に蓄積すると白内障の原因となり、全身の健康に影響を及ぼしてしまいます。

 AGEは、血中ブドウ糖が過剰になると体の細胞や組織を作っているタンパク質に糖が結びつき、 体温で熱せられることによって「糖化」が起き、AGE がつくられてしまいます。 また、AGE は食料品や飲料にも含まれており、特に加熱調理(揚げる、焼く、炒める)した動物性脂肪食品に多く含まれています。 清涼飲料水、菓子類などに使われる人工甘味料は、ブドウ糖の10倍の速さでAGEをつくってしまうそうですよ。あなたは毎日のように食べたり、飲んだりしていませんか? 

まずは、食生活の見直しが必要

 最近では、糖質制限食が広がりつつあり、「予防医学の切り札」ともいわれています。それにしても、いつも私が疑問に感じるのは、「なぜ体によくないものをつくって売っているのか?」ということです。

 あなたは、スーパーなどで売られている食料品のラベルに「この製品は糖分が多いので、食べ過ぎに注意しましょう」などと表記されているものを見たことがありますか? ないですよね。ですから、あなた自身が食べるものに気をつけなければ自分の体にダメージを与えてしまうのです。

 話を元に戻しますと、糖質制限食によって、今の社会で増えているほとんどの病気が予防できるといわれています。病気になってから治すより、初めから病気にならないほうがよいに決まっていますよね。ですが、現代医学では「治療」については発展したものの、病気にならないための「予防医学」についてはまだまだ不十分だは思いませんか?

 今の社会に増えている病気の多くは生活習慣に原因があるといわれています。あなたは、健康診断で「食事を変えなさい」とか、「運動しなさい」などと言われてことありませんか? でも、健康診断のたびに指導されるのは、生活習慣を変えて病気を予防するためなのですね。

 しかし、これまでの指導ではあまり効果がみられなかったのではないでしょうか。指導が無意味だったわけではないのですが、生活習慣病を防ぐ根本的なポイントを押さえていなかったからなのです。

根本的な原因は?

 今の豊かな食生活からくる、糖質の多過ぎる食事です。これを変えない限り、生活習慣病はなくなりませんね。理由は、生活習慣病のほとんどが、糖質の摂り過ぎによって起こるからなのです。別の言い方をすれば、糖質制限食を続けることで、生活習慣痛が予防できるということなのです。

 はるか昔、人類が誕生した頃は狩猟採集によって生活していたそうです。原始時代の人類の食事内容については、よくわからないところもありますが、少なくとも穀物がなかったことだけは間違いないようです。つまり、極めて糖質の少ない食生活だったわけですね。

 人類創世期からしばらくの間、私たちの祖先の身体は、糖質の少ない生活で生き残るように、少しずつ機能を整えていったようです。そして今の人間の身体になったわけですね。そもそも人間の身体は、糖質制限食に適合しているわけです。

 ところが、歴史上では大陸からの民族移動があり、食生活が激変しました。麦や米などの穀物の栽培が始まったからです。穀物は効率よく安定して食料を手に入れるためには有利でした。人類全体に穀物栽培が広まり、食事のカロリーの60%以上が糖質という食生活へと変わったようです。

糖質制限で期待できる予防効果

 糖質制限食の生活習慣病に対する予防効果には、様々なレベルのものがあります。最もわかりやすい例が、糖尿病の予防でしょう。糖尿病の診断では、「正常型」、「境界型」、「糖尿病型」の3つの段階に分けられます。

 正常型はもちろん、糖尿病ではない人のことで、高血糖ではありません。境界型とはいわゆる予備軍の人で、糖尿病型ではないものの、ある程度の高血糖があります。将来、糖尿病になる危険性の高い人です。糖尿病型とは危険なレベルの高血糖の人で、様々な合併症のリスクがあります。  

 まず、正常型の人が日常で糖質制限食をしていれば予備軍になることを防げます。もちろん、糖尿病になることもないでしょう。

 次に、予備軍の人が糖質制限食を始めれば、糖尿病型になることを防げます。さらに、かなりの確率で血糖値が正常型に改善することでしょう。

 そして、糖尿病型の人が糖質制限食を始めれば、それを続ける限り、かなりの確率で合併症を防げます。糖尿病そのものは治らなくても、血糖値は正常を維持し続け、健康体とまったく同じ日常生活が可能になるでしょう。

 「健康を維持する」、「発症を止める」、「悪化を防ぐ」。このような3つのレベルの予防効果を発揮するわけですね。 糖尿病の例でわかるように、糖質制限食は病気に対して非常に広い予防効果が期待できるのです。

アルツハイマー病も糖質の摂り過ぎが関連している

 糖質の摂り過ぎは、多くの病気に悪影響を与えています。今の日本社会で「なりたくない嫌な病気」(なりたい病気なんてないと思いますが・・・)と思われているものには、ほとんど糖質が関係しているといっても過言ではないでしょう。

 例えば、認知症の一つである、アルツハイマー病も糖質の摂り過ぎが関連しているんです。糖尿病の患者さんで、治療のためにインスリン注射をしている人は、普通の人と比べて、約4倍もアルツハイマー病が多いことが分かっています。

 つまり、インスリンが多いとアルツハイマー病になりやすいのです。これは、世界的に有名な「ロッテルダム研究」と呼ばれている論文の結論です。糖質を摂ると血糖値が上がり、インスリンが出ます。そして、糖質をたくさん食べれば食べるほど、血糖値はより高くなり、より多くのインスリンが出るのです。すると、糖質を摂り過ぎるほど、インスリンが多く出て、アルツハイマー病になりやすくなるというわけです。

参考:糖尿病と認知症

 このことについては、「ロッテルダム研究」のほかにも、日本の「久山町研究」など世界的に有名な数々の研究で証明されている事実です。

参考:久山町研究からみた認知症の予防

 現在のところ、ガンに関しては、糖質の摂り過ぎとの関連を完全に証明されているわけではないのですが、理論的には、糖質の摂り過ぎが悪影響を与えている可能性が高いとされているようです。

今後の糖質制限食の浸透に期待

 さらに糖質制限食は浸透していく日本社会に浸透してゆくことが期待されていますが、糖質を減らすという考え方についていけるかどうかは、一人ひとりによって相違が出てくることが考えられます。  ある程度、糖質制限の理論についてご自分で判断する意志のある人なら、マスコミなどの報道や本などの情報を参考にして、積極的に糖質制限を始めることでしょう。
糖質制限2
 では、糖質制限食とは、どのようなものなのでしょうか?

糖尿病の方に

・3食とも糖質を制限して、主食を摂らない。
・糖尿病、ダイエットに対しても、大きな効果が期待。

継続性を重視したい方に

・3食のうち2食の糖質を制限し、夕食以外の1食だけ主食を摂る(主食として玄米など、GI値の低いもの)。
・従来のカロリー制限食に比べて、糖尿病、ダイエットに効果あり。

軽くダイエットしたい方に

・3食のうち、夕食の1食だけ糖質を制限し、主食を摂らない。
・糖尿病の人には向かない。

 けれども、今までの食習慣からなかなか離れられない人もいることも考えられます。「白いご飯が食べられないのは、ダメ」、「ラーメン,パスタなどの麺類が好き」など、ご自分の嗜好を変えられずに、糖質制限に不向きだという人も、ある一定の割合で残ることでしょう。

 そのような人のために、「糖質77.9%OFF」というのお米もあります。 本来お米の代替え商品は原料にこんにゃく等の本来糖質がない物を代用して糖質量を落としておりますが 、『TRICE』では米粉を使用している分本来のお米に近いものとなっています。



 なお、糖質制限食の普及が進んで、生活習慣病の予防効果が本格的に出るようになれば、日本の医療費は、1兆円を超える規模で削減できるとの予測もあるようです。こうした医学の世界とは別に、マスコミが糖質オフダイエットのブームを取り上げたことなどにより、やはり糖質制限食が注目されました。そうしたなかで、糖質制限食を実践した人の成功体験談が周囲に広がり、確実に糖質制限の有効性は認識されるようになっています。

 ただ、その一方で、糖質制限の失敗談もあるようです。今後は、糖質制限の知識をもっと理解し広げることが必要な時代になるでしょう。正しい知識と実践方法で糖質制限を行うことができれは、確実に健康増進に役立つことでしょう。

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 健康は自分自身でつくるしかないですね!


トニー